# エスペラントの冠詞 la｜使う場合と省く場合

Source: https://esperantopedia.org/ja/grammar/article/
Language: ja
Updated: 2026-10-28

> エスペラントの冠詞は定冠詞 la ひとつだけで、不定冠詞はありません。冠詞のない日本語の話者向けに、la を使う場合と省く場合を「その」「ある」との対比で解説します。

エスペラントの冠詞は *la*（ラ）ひとつだけで、「その」「例の」にあたる定冠詞です。性、数、格によって変化しません。*la domo* は「その家」、*la domoj* は「それらの家」、*la domojn* は「それらの家を」（目的語）。不定冠詞はなく、*domo* は「（ある）家」、または単に「家」の意味になります。

[16か条](https://esperantopedia.org/ja/grammar/16-rules/)の第1条がこれを定めており、初心者は最初 *la* を省いてもよいとまで書かれています。実際には、流暢な話し手は誰でも *la* を使い、使い方は英語の the に近いものです。

## 日本語話者にとっての冠詞

日本語には冠詞がありません。「犬」は、ある犬でも、さっき話した犬でも、犬というもの全体でも、同じ「犬」です。そのため、日本語話者の間違いは、次の2通りに分かれます。

- *la* を全部省いてしまう。
- 逆に、名詞の前に何でも *la* をつけてしまう。

日本語の感覚で *la* の目安をつけるなら、**「その〜」「例の〜」「あの〜」と言いたくなるときは *la*、「ある〜」と言いたくなるときは *la* なし**です。

| 日本語の感覚 | エスペラント |
|---|---|
| 犬を見ました。**その**犬は黒かったです。 | *Mi vidis hundon. La hundo estis nigra.* |
| **ある**犬が吠えています。 | *Hundo bojas.* |
| 太陽（ひとつしかないもの） | *la suno* |

日本語で言えば、さっき話に出てきた犬が「その犬」になり、初めて出す犬は「犬が」とだけ言う感覚です。日本語の助詞「は」と「が」の使い分け（すでに話題になったものは「は」、初めて出すものは「が」）も、*la* の感覚に近いものです。ただし完全には一致しないので、あくまで目安にしてください。

## la を使う場合

聞き手が、どの物を指しているのかわかるときに *la* を使います。PMEG は、*la* の意味を「どれのことか、あなたは知っている」と要約しています。

| 状況 | 例 | 意味 |
|---|---|---|
| すでに話に出た | *Mi vidis hundon. La hundo estis nigra.* | 「犬を見ました。その犬は黒かったです。」 |
| 状況から明らか | *Mi luis aŭton, sed la radio ne funkciis.* | 「車を借りましたが、（その車の）ラジオが動きませんでした。」 |
| 文中で限定される | *la ĉapelo de mia patro* | 「父の帽子」 |
| ひとつしかない | *la suno, la ĉielo* | 「太陽、空」 |
| 最上級 | *la plej alta monto* | 「最も高い山」 |
| *-a* で表す言語名 | *la angla, la pola* | 「英語、ポーランド語」 |
| ふつうの語でできた名前 | *la Nigra Maro, la Alpoj* | 「黒海、アルプス山脈」 |

*la angla* のような言語名は、*la angla lingvo*（英語）の短縮です。そのため、英語と違って *la* が必要になります。日本語は *la japana* です。たとえば「私は日本語を勉強しています」は *Mi lernas la japanan.* になります。

## la を使わない場合

- **新しいもの、不特定のもの。** *Hundo bojas.* は「犬が吠えています」。
- **ほかの限定詞があるとき。** *mia*、*tiu*、*ĉiu* などの語は、すでに名詞を特定しています。*mia libro* は「私の本」、*tiu domo* は「あの家」。*la mia libro* や *la tiu domo* とは言いません。
- **ほとんどの固有名詞。** *Petro*、*Londono*、*Japanio*（日本）、そして *Esperanto* 自体にも使いません。*Mi lernas Esperanton.* は「私はエスペラントを勉強しています。」
- **一般的なこと。** *Mi trinkas kafon.* は「私はコーヒーを飲みます。」 *La kafo estas varma.* は「そのコーヒーは熱いです」（特定のコーヒー）です。

所有形容詞に *la* をつけると、単独で「〜のもの」の意味になります。*Via aŭto estas ruĝa, la mia estas blua.* は「あなたの車は赤く、私のは青いです。」詳しくは[代名詞](https://esperantopedia.org/ja/grammar/pronouns/)を参照してください。

## 種類全体について話すとき

動物や物の種類全体を語るには、3通りの言い方があります。

- *Ĉevalo estas besto.* – 「馬は動物です。」
- *Ĉevaloj estas bestoj.* – 「馬は動物です。」
- *La ĉevalo estas utila besto.* – 「馬は役に立つ動物です。」

PMEG によれば、*la* のない形が最も普通です。*la* をつけると、種類全体を「ひとつの知られた個体」のように示し、少し改まった響きになります。日本語は「馬は動物です」と、どの場合でも同じように言えるので、日本語話者は *la* なしの形から使い始めれば安全です。

## 特別な使い方

- **体の部分や衣服。** 持ち主が明らかなとき、所有形容詞の代わりに *la* を使います。*Li levis la manon.* は「彼は手を上げました。」日本語も「彼の手」と言わず「手を上げた」と言うので、同じ感覚です。
- **既知のグループの「全員」。** *La gastoj eksidis.* は「客たちは席につきました」（全員が）。
- **王や皇帝の名前。** *la* は名前のあとに来ます。*Karolo la Granda* は「カール大帝」。

## 短縮形 l'

第16条は、*la* の代わりに *l'* を認めています。PMEG が勧めるのは、*de, pri, tra, je* のように母音で終わる前置詞のあとだけです。*de l' mondo* は「世界の」、*pri l' amo* は「愛について」。

別の語として書きますが、前置詞といっしょに、ひとまとまりで発音します。詩や歌以外ではまれで、話し言葉ではほとんど現れません。

## la と英語の the の比較

| 点 | 英語 | エスペラント |
|---|---|---|
| 不定冠詞 | a, an | なし：*libro*「（ある）本」 |
| 言語名 | English | *la angla* |
| 体の部分 | his hand | *la mano* がよく使われる |
| 国名 | the Netherlands | *Nederlando*、冠詞なし |
| 格や数による変化 | なし | なし：*la domojn* |

「1つの」「ある特定の」を強調したいときは、*unu* や *iu* を使います。*Iu viro telefonis.* は「ある男性が電話をしてきました。」[相関詞](https://esperantopedia.org/ja/grammar/correlatives/)を参照してください。

## 例文

- *La suno brilas.* – 「太陽が輝いています。」
- *Mi aĉetis libron. La libro estas tre interesa.* – 「私は本を買いました。その本はとても面白いです。」
- *Ĉu vi vidis la ŝlosilojn?* – 「鍵を見ましたか？」
- *Hundoj estas fidelaj bestoj.* – 「犬は忠実な動物です。」
- *La hundo estas fidela besto.* – 「犬という動物は忠実です。」
- *Mi ŝatas muzikon.* – 「私は音楽が好きです。」
- *Esperanto estas facila lingvo.* – 「エスペラントは易しい言語です。」
- *La esperanta lingvo naskiĝis en 1887.* – 「エスペラント語は1887年に誕生しました。」
- *Mi loĝas en la ĉefurbo de Pollando.* – 「私はポーランドの首都に住んでいます。」

## よくある質問

### エスペラント語に「a」「an」にあたる語はありますか？
ありません。*la* のない名詞は不定です。*libro* は「（ある）本」。「1つの」「ある特定の」を強調するには、*unu* か *iu* を使います。

### 日本語に冠詞がないのに、la はどう使い分けますか？
「その」「例の」と言いたくなる、すでにわかっているものには *la* をつけます。初めて出すものや一般的なものにはつけません。迷ったら、*la* なしから始めても意味は通じます。

### 複数形や対格で la は変化しますか？
変化しません。*la* には *-j* も *-n* もつきません。*la grandajn domojn* は「その大きな家々を」（目的語）です。変わるのは名詞と形容詞だけで、[名詞と形容詞](https://esperantopedia.org/ja/grammar/nouns-adjectives/)で説明しています。

### エスペラント語の l' とは何ですか？
*la* の短縮形で、第16条が認めています。主に詩や歌で、*de* や *pri* などの前置詞のあとに現れます。*de l' mondo* は「世界の」です。

### 「la Esperanto」と言いますか？
言いません。*Esperanto* は固有名詞です。*Mi parolas Esperanton.* は「私はエスペラントを話します。」*-a* で作る言語名には冠詞をつけます。*la angla* は「英語」。

## 出典

- [Fundamento de Esperanto：第1・16条（英語版）](https://www.akademio-de-esperanto.org/fundamento/gramatiko_angla.html) – エスペラント・アカデミー
- PMEG の *la* の章：[基本規則](https://bertilow.com/pmeg/gramatiko/difiniloj/la/bazaj_reguloj.html)、[個体](https://bertilow.com/pmeg/gramatiko/difiniloj/la/individuajhoj.html)、[既知のもの](https://bertilow.com/pmeg/gramatiko/difiniloj/la/konateco.html)、[種類](https://bertilow.com/pmeg/gramatiko/difiniloj/la/specoj.html)、[特別な使い方](https://bertilow.com/pmeg/gramatiko/difiniloj/la/specialaj_uzoj.html)、[固有名詞](https://bertilow.com/pmeg/gramatiko/difiniloj/la/propraj_nomoj.html)
- [Apostrofo: normal use](https://bertilow.com/pmeg/gramatiko/apostrofo/normala_uzo.html) – PMEG
- [Esperanto grammar](https://en.wikipedia.org/wiki/Esperanto_grammar) – Wikipedia（英語）
