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エスペラントとは

パスポルタ・セルボとは?エスペランティストの無料宿泊ネットワーク

エスペラントを話すホストが、121か国で無料の寝床を提供してくれます。全世界エスペランティスト青年機構(TEJO)が1974年から運営するネットワークです。

更新日: 約11分で読めます

Pasporta Servo(エスペラント語で「パスポート・サービス」。日本語では「パスポルタ・セルボ」「パスポルタ・セルヴォ」などと書かれ、発音は「パスポールタ・セールヴォ」に近い)は、エスペラント話者のための無料の宿泊ネットワークです。サイトによると、2026年3月時点で121か国・1,801都市に2,400人を超えるホストが登録されていて、この数字は2026年10月7日にもトップページに載っていました。ホストは、旅をするエスペラント話者に、ベッドやソファや床を無料で提供し、客とホストはエスペラントで話します。運営は全世界エスペランティスト青年機構(TEJO)で、1974年から続いています。最初は印刷された冊子で、2009年からはウェブサイトです。

Pasporta Servoとは?

自宅に客を無料で迎えてくれる人の名簿です。1974年から、言語や文化、年齢の違いをこえて人が出会う手助けをしてきました。ホストでも客でも、利用者に共通する条件は2つあります。16歳以上であることと、エスペラントを知っていることです。試験や決まったレベルはありません。

ホストは、ベッドを出さなくてもかまいません。サイトには、ほかの関わり方も挙げられています。訪問者に食事をつくる、町を案内する、エスペラントの練習をかねてコーヒーを飲みに会う、などです。

日本語では、日本エスペラント協会(JEI)の入門サイト「Saluton!」が、「パスポルタ・セルヴォ(pasporta servo)」を、世界に広がるエスペラント使用者による宿泊提供のネットワークとして紹介しています。日本語版ウィキペディアにも「パスポルタ・セルボ」の項目があります。日本のエスペラント界では「国際民宿網」という呼び名も使われました(2013年の第100回日本エスペラント大会の話し合いの題名)。

Pasporta Servoはどう始まった?

発案したのは、アルゼンチンの心理学者 Rubén Feldman González で、1966年に「Programo Pasporto」を提案しました。現在の形に近い最初の名簿は、フランスのエスペランティスト Jeanne-Marie Cash のもとで、1974年に約40人のホストで出ました。この最初の年は、39人とする資料と40人とする資料があります。

名簿は印刷の時代にはゆっくり増え、2008年から2026年にかけて、おおよそ倍になりました。2008年に TEJO の理事会が、CouchSurfing(カウチサーフィン)のようなサービスにならったウェブ版を発表し、2009年3月に Pasporta Servo 2.0 として公開されました。バレンシアのエスペランティスト Joan Català が作り、リベレツ(チェコ)での第65回国際青年大会で披露されました。

Pasporta Servoのホスト数、1974〜2026年
データを表示
年ホスト数国数備考
197439〜4019最初の名簿
198036048
20001,07576
20081,22590ウェブサイトの前
201797481最後の印刷版。確認がとれたホストのみ
20262,400以上121ウェブサイト、1,801都市

数字は厳密には比べられません。印刷版は、その版のために情報を確認できたホストを数えていますが、ウェブサイトは登録されたホストを数えているからです。2017年以来となる新しい印刷版が、TEJO と世界エスペラント協会によって2026年に予定されています。また、ホストの情報を最新に保つため、ボランティアの各国担当者を募集しています。

仕組みは?

  1. 登録する。 サイトでの登録は、ホストも客も無料です。住まいを載せずにアカウントだけ作ることもできます。
  2. 探す。 国、地域、都市で検索するか、地図を見ます。各ホストのプロフィールには条件が出ています。たとえば「禁煙」「ペット歓迎」、泊められる人数、滞在できる長さ、必要な事前連絡などです。
  3. 前もってホストに連絡する。 客は、来る前に名乗らなくてはなりません。自分が誰か、何泊したいか、いつ着くかを伝えます。連絡なしで客を受け入れるホストも少しいますが、ごく一部です。
  4. 細かい点を決める。 泊まる夜、着く時間、食事や町の案内などの手助けについて、ホストと客で話し合います。
  5. 泊まる、話す、感謝する。 滞在は無料です。手書きのお礼の手紙や、自分の国の小さな品物が、ホストへのていねいなお礼になります。

最初のメッセージは、たとえば次のようになります。

Saluton! Mi nomiĝas Anna kaj en Majo mi vojaĝos tra Pollando. Ĉu vi povus gastigi min dum du noktoj, de la 3-a ĝis la 5-a de Majo? Mi lernas Esperanton jam unu jaron. – 「こんにちは! 私の名前はアンナで、5月にポーランドを旅行します。5月3日から5日までの2泊、泊めていただけませんか? エスペラントを学んで、もう1年になります。」

日本から旅行する人なら、Mi venas el Japanio. – 「私は日本から来ます。」や、Mi loĝas en Tokio. – 「私は東京に住んでいます。」のような一文を、自己紹介に加えるとよいでしょう。Japanio は「日本」、japano は「日本人」です。

規則は?

サイトの利用規約とよくある質問には、次の規則があります。

  • 宿泊は無料。 客は、取り決めに従い、お金を払わずに泊まれます。ホストはベッドの代金を取ってはいけません。
  • 食事やそのほかは別に取り決める。 ホストは食事を出す義務がなく、食事の費用を求めてもかまいません。着く前に決めておきましょう。
  • ホストは断ってよい。 ホストは、理由を言わずにどんな依頼でも断れます。断られたら、別のホストに頼みます。
  • 客はホストの条件に従う。 プロフィールに書かれ、メッセージで合意した条件に従います。
  • 書類の手続きは手伝わない。 ホストにビザや招待状の手配は期待されていません。許可の手続きは、客が自分でします。
  • 宿泊のためだけに使う。 助けの依頼、ペンフレンド探し、招待状、広告、勧誘にサービスを使ってはいけません。
  • 保証はない。 利用規約は、運営チームが情報の正しさを保証することも、悪用に責任を負うこともできないとしています。悪用は、利用者がチームに報告することになっています。

エスペラントはどのくらい話せればいい?

利用規約が求めるのはエスペラントの知識だけで、テストはありません。実際には、自己紹介をし、日程を書いて決め、食事をしながら簡単な会話を続けられる力が必要です。私たちの見立てでは、当サイトの無料の12課の講座のような入門講座を終え、話す練習を少し加えれば、現実的な目標です。エスペラントの習得にかかる時間も参考にしてください。出かける前に、旅行フレーズの語彙を覚えておきましょう。

ホストはそれぞれ違うので、最初のメッセージで自分のレベルを書き、ゆっくり話してくれるよう頼みましょう。サイトによると、ホストは交通手段や土地になじむための手助けをしてくれることが多いそうです。

カウチサーフィンとはどう違う?

Pasporta Servoカウチサーフィン(Couchsurfing)
運営エスペラントの青年組織 TEJO企業。2011年から営利
開始印刷名簿は1974年、ウェブサイトは2009年ウェブサイトは2004年6月12日に公開
会員の費用無料2020年5月から有料会員制
言語ホストも客もエスペラントが必要どの言語でもよい
規模ホスト2,400人以上、121か国(2026年)数百万人規模(英語版ウィキペディアは1,200万人と記載)
目的無料の宿泊とエスペラントの練習旅行全般のホスティングと交流

Pasporta Servo ははるかに小さいので、小さな町にはホストがいないかもしれません。長所は、どのホストも、学んでいる言語を話すことです。

Pasporta Servoは安全?

他人の家に泊まる以上、リスクはつねにあり、サイトも保護を約束してはいません。用意されているのは、プロフィール、双方に断る権利があること、悪用の報告を受けつけるチームです。次のような習慣が役立ちます。

  • まずホストのプロフィールを読み、何通かメッセージをやりとりする。
  • 友達に泊まる場所を伝え、ホストの連絡先を送っておく。
  • 最初の面会はカフェにすることも考える。サイトも、ホストの関わり方のひとつとして挙げています。
  • 直感を信じ、居心地が悪ければその場を離れる。

詐欺に注意。 2025年12月10〜12日に、犯罪者が自動登録を防ぐ仕組みをかいくぐって複数のアカウントを作り、クレジットカード情報を盗むための不正なメッセージを、サイトを通じて送りました。多くはエスペラント語でした。チームの助言は次のとおりです。本物の確認依頼は直接のメールで届く、公式のリンクは pasportaservo.org を指す、別の利用者から訪れるよう頼まれたページに、個人情報や支払い情報を入力してはいけない。

ホストになるには?

サイトの「Register」(登録)をクリックし、紹介文、住所、電話番号、公開するメールアドレスをプロフィールに書き、条件を設定します。詳しい情報は、あなたの同意なしには全員に表示されません。ホストになるのは任意で無料で、泊められない日はマークしておけます。客になるために、ホストになる必要はありません。

まだエスペラントが話せないなら、無料の学習教材から始めましょう。先に話者に会う方法としては、クラブや、世界エスペラント大会のようなイベントもあります。

日本から使うときのポイントは?

  • サイトに日本語の表示はありません。 サイトの案内ページが挙げる表示言語は、エスペラント語、ドイツ語、英語、フランス語、ヘブライ語、イタリア語、オランダ語、ポーランド語、ポルトガル語、ロシア語の10言語で、日本語は含まれていません。英語の表示で進められますが、ホストとのやりとりはエスペラントが基本です。
  • 日本のホストも探せます。 国を日本に絞って検索するか、地図で日本を選んでみてください。日本国内のホストの人数は、この調査では確認できませんでした。
  • 日本の運動との接点。 JEI の「Saluton!」が紹介しているほか、2013年の第100回日本エスペラント大会では、Pasporta Servo を題にした話し合いの時間があり、客として、またホストとしての経験を共有し、よりよい仕組みにする方法が話題になりました。
  • お礼の品。 日本からなら、絵はがきや日本のお菓子など、軽くて持ち運びやすい小さな品がお礼にふさわしいでしょう。食べ物は、ホストの好みや食べられないものを、事前のメッセージでたずねると安心です。

よくある質問

Pasporta Servoは無料ですか?

はい。サービスはホストにも客にも料金を求めず、ホストは宿泊の代金を取れません。ホストが食事の費用の分担を頼むことはあるので、事前に決めておきましょう。TEJO への寄付は歓迎されますが、任意です。

Pasporta Servoを使うには、流暢でなければいけませんか?

公式に求められるレベルはありませんが、双方がエスペラントを話すことを期待しています。自己紹介をし、依頼を伝え、ひと晩簡単に話せれば、始められます。最初のメッセージで、初心者であることを伝えましょう。

Pasporta Servoのホストは何人ですか?

サイトによると、121か国・1,801都市に2,400人を超えるホストがいます(2026年3月18日のお知らせ。2026年10月7日にも表示)。以前の数字はもっと少なく、2017年の印刷版は、確認がとれた974人でした。

Pasporta Servoは誰が運営していますか?

世界エスペランティスト青年機構(TEJO)が、ボランティアとともに運営しています。TEJO は上限35歳の青年組織ですが、Pasporta Servo は大人にも開かれていて、年齢の決まりは16歳以上というだけです。

Pasporta Servoでは何泊まで泊まれますか?

ホストによります。各プロフィールに上限が書かれていて、1泊だけのホストもいれば、長さを気にしないホストもいます。来る前に、泊数を取り決めましょう。

日本に住んでいても、Pasporta Servoは使えますか?

使えます。16歳以上でエスペラントを知っているという2つの条件は、どこに住んでいても同じです。日本語の表示がないので、英語かエスペラントで進めます。

出典

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