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エスペラント語の反対語|mal- ひとつで正反対の語を作る

3文字の接頭辞 mal- ひとつで、「よい」が「悪い」に、「閉める」が「開ける」になります。反対語は、語根を2つでなく1つ覚えれば足ります。

更新日: 約8分で読めます

エスペラント語では、語の前に接頭辞 mal- を置くと、反対の意味になります。bona「よい」→ malbona「悪い」、granda「大きい」→ malgranda「小さい」、fermi「閉める」→ malfermi「開ける」。語根をひとつ覚えれば、尺度の両端がわかります。下の表に、74組をテーマ別に載せました。カタカナの読み方は近似で、太字と「ー」が、強く読む音節です。

mal- のしくみ

Mal- は、10個の公式の接頭辞のひとつです。1905年の Fundamento は、これを1行で説明しています。反対を表す接頭辞で、bona – malbona のように使います。参照文法 PMEG は、mal- を「直接に反対の考え」と定義し、直接の反対がある場合にだけ使うと補足しています。品詞は変わりません(語形成を参照)。

  • 形容詞がいちばん多くあります。varma「暖かい」→ malvarma「寒い」。
  • 動詞は、動作を逆にします。permesi「許す」→ malpermesi「禁止する」。
  • 副詞や小さな語にも使えます。frue「早く」→ malfrue「遅く」、antaŭ「〜の前に」→ malantaŭ「〜の後ろに」。
  • 名詞にも使えます。lumo「光」→ mallumo「闇」。

Mal- は、それだけで語根にもなります。malo「反対」です。La malo de "alta" estas "malalta". – 「alta(高い)の反対は malalta(低い)です。」

アクセントは、ふつうの規則どおり後ろから2番目の母音に置かれるので、ふつうは mal- には来ません。mal-BO-na(マルボーナ)、mal-FER-mi(マルフェールミ)。ただし、malpli「より少なく」、malplej「最も少なく」、maltro「少なすぎる」は母音が2つしかないので、アクセントが接頭辞に来ます。マールプリ、マールプレイ、マールトロ(PMEG)。

malbona: mal-BO-na/malˈbo.na/
malfermi: mal-FER-mi/malˈfer.mi/
malpli: MAL-pli/ˈmal.pli/

大きさと量

エスペラント日本語反対語日本語反対語のカタカナ
granda大きいmalgranda小さいマルグラーンダ
longa長いmallonga短いマルローンガ
larĝa幅が広いmallarĝa幅が狭いマルラールジャ
alta背が高い、高いmalalta低いマルアールタ
dika厚い、太いmaldika薄い、細いマルディーカ
profunda深いmalprofunda浅いマルプロフーンダ
peza重いmalpeza軽いマルペーザ
plenaいっぱいのmalplena空のマルプレーナ
multa多いmalmulta少ないマルムールタ
tro〜すぎる、多すぎmaltro少なすぎるマールトロ
pliより多くmalpliより少なくマールプリ
plej最も多くmalplej最も少なくマールプレイ
forta強いmalforta弱いマルフォールタ
ofta頻繁なmaloftaまれなマルオーフタ

温度・光・感触

色の名前のページでは、hel- と malhel- で明るい色と暗い色を作る方法を紹介しています。

エスペラント日本語反対語日本語反対語のカタカナ
varma暖かい、熱いmalvarma寒い、冷たいマルヴァールマ
hela明るいmalhela暗いマルヘーラ
lumo光mallumo闇マルルーモ
seka乾いたmalseka湿った、濡れたマルセーカ
mola柔らかいmalmola硬いマルモーラ
glataなめらかなmalglataざらざらしたマルグラータ
akra鋭いmalakra鈍いマルアークラ
puraきれいな、清潔なmalpura汚い、汚れたマルプーラ
freŝa新鮮なmalfreŝa新鮮でない、傷んだマルフレーシャ
sata満腹の(食べたあとで)malsata空腹のマルサータ

年齢・時間・速さ

エスペラント日本語反対語日本語反対語のカタカナ
juna若いmaljuna年を取った(人について)マルユーナ
nova新しいmalnova古い(ものについて)マルノーヴァ
frua早いmalfrua遅いマルフルーア
frue早く(副詞)malfrue遅く(副詞)マルフルーエ
rapida速いmalrapida遅いマルラピーダ
ofteしばしばmalofteめったに〜ないマルオーフテ

性質・性格・気持ち

エスペラント日本語反対語日本語反対語のカタカナ
bonaよいmalbona悪いマルボーナ
bela美しいmalbela醜いマルベーラ
facila簡単な、易しいmalfacila難しいマルファツィーラ
ĝojaうれしいmalĝoja悲しいマルジョーヤ
feliĉa幸せなmalfeliĉa不幸なマルフェリーチャ
riĉa裕福なmalriĉa貧しいマルリーチャ
saĝa賢いmalsaĝa愚かなマルサージャ
ĝentila礼儀正しいmalĝentila無礼なマルジェンティーラ
agrabla心地よいmalagrabla不快なマルアグラーブラ
kuraĝa勇敢なmalkuraĝa臆病なマルクラージャ
pacienca辛抱強いmalpacienca我慢できない、せっかちなマルパツィエーンツァ
ĝusta正しいmalĝusta間違ったマルジュースタ
vera本当のmalvera偽りのマルヴェーラ
sama同じmalsama違うマルサーマ
sana健康なmalsana病気のマルサーナ
amiko友達malamiko敵マルアミーコ
ami愛するmalami憎むマルアーミ
ŝati好むmalŝati嫌うマルシャーティ
espero希望malespero絶望マルエスペーロ
ordo秩序、整頓malordo無秩序、散らかりマルオールド

動きと動作

動詞に mal- をつけると、動作が逆になります。

エスペラント日本語反対語日本語反対語のカタカナ
fermi閉めるmalfermi開けるマルフェールミ
ŝaltiスイッチを入れるmalŝaltiスイッチを切るマルシャールティ
ligi結ぶmalligiほどくマルリーギ
ŝlosi鍵をかけるmalŝlosi鍵を開けるマルシュローシ
kovri覆うmalkovri覆いを取る、発見するマルコーヴリ
vesti服を着せるmalvesti服を脱がせるマルヴェースティ
fariする、作るmalfari元に戻す、取り消すマルファーリ
plenigi満たすmalplenigi空にするマルプレニーギ
pliigi増やすmalpliigi減らすマルプリイーギ
permesi許すmalpermesi禁止するマルペルメーシ
helpi助けるmalhelpi妨げるマルヘールピ
aperi現れるmalaperi消えるマルアペーリ
sukcesi成功するmalsukcesi失敗するマルスクツェーシ
dormi眠るmaldormi眠らずにいるマルドールミ
supreniri上がるmalsupreniri下りるマルスプレニーリ
instaliインストールするmalinstaliアンインストールするマルインスターリ

動詞によっては、PMEG は、もっと強い意味があると述べています。Maldormi は、ふつうなら眠る時間に眠らずにいること、malhavi「持っていない」は、あるべきものを持っていないことです。

場所と方向

エスペラント日本語反対語日本語反対語のカタカナ
supre上にmalsupre下にマルスープレ
supren上へmalsupren下へマルスープレン
supra上のmalsupra下のマルスープラ
antaŭ〜の前にmalantaŭ〜の後ろにマルアーンタウ
antaŭe前にmalantaŭe後ろにマルアンタウエ
dekstra右のmaldekstra左のマルデークストラ
dekstre右にmaldekstre左にマルデークストレ
proksima近いmalproksima遠いマルプロクスィーマ

mal- と ne の違い

Ne は打ち消すだけで、mal- は反対を表します。Ne laŭdi「ほめない」は悪い意味を含みませんが、mallaŭdi「非難する」は悪い意味です。PMEG は、次の対比を挙げています。

元の語ne をつけた形mal- をつけた形
utila 「役に立つ」neutila 「役に立たない」malutila 「有害な」
afabla 「親切な」neafabla 「親切でない」malafabla 「不親切な、無礼な」
amiko 「友達」neamiko(まれ)「友でも敵でもない人」malamiko 「敵」

つまり、ne bona「よくない」は中間の余地を残しますが、malbona「悪い」は尺度の反対の端です。この2つは組み合わせることもでき、ne malbona「悪くない」と言えます。

mal- のつかない反対語

反対語の多くは、まったく別の2つの語根なので、mal- はいりません。PMEG は、例として tago – nokto「昼-夜」、komenci – fini「始める-終える」、nigra – blanka「黒-白」を挙げています。

エスペラント日本語エスペラント日本語
tago – nokto昼-夜komenci – fini始める-終える
demandi – respondi尋ねる-答えるveni – iri来る-行く
doni – preni与える-取るaĉeti – vendi買う-売る
forgesi – memori忘れる-覚えているnigra – blanka黒-白
nordo – sudo北-南sur – sub〜の上に-〜の下に

ほかに、注意が必要なものが3つあります。

  • 男と女は mal- ではなく、接尾辞 -in- で表します。viro「男」– virino「女」、patro「父」– patrino「母」。接尾辞をご覧ください。
  • いつもと決しては、相関詞から来ます。ĉiam「いつも」– neniam「決して〜ない」。相関詞をご覧ください。
  • 短い別の形が、いくつかの mal- の語のそばにあります。mallonga に kurta、malvarma に frida、maldekstra に liva です。PMEG によると、kurta と frida は主に詩や専門用語(fridujo「冷蔵庫」)に現れ、mal- の語はいつでも正しいままです。

mal- でいくつの語ができる?

2026年10月8日に、辞書の元になっている ReVo のデータ(32,762項目)で、mal- の語を数えました。数えたのは、見出し語が mal- で始まり、ReVo が mal- を使った別の語からの派生語として分類している項目です。語根の mal- 自体(malo, male)と、malto「麦芽」や malgraŭ「〜にもかかわらず」のような紛らわしい語は除きました。

結果は784語で、全項目の2.4%にあたり、ReVo の463個の異なる語根の項目から作られています。この接頭辞がなければ、どの語も覚える語がひとつ増えます。最もよく使う1000語のリストでは、42語が mal- で始まり、先頭は malbona(229位)、malgranda(268位)、malpli(297位)、malnova(306位)です。

日本語の反対語との違い

日本語の反対語は、ふつう別々の単語です。「大きい/小さい」「長い/短い」「重い/軽い」「閉める/開ける」は、どれも2語ずつ覚えます。エスペラントでは、これらの対のほとんどが、語根ひとつと mal- で済みます(第3課も参照)。

日本語にも、否定や反対を作る接頭辞があります。「不」「無」「非」「未」で、「幸福→不幸」「秩序→無秩序」「礼儀→無礼」のように使います。エスペラントでは feliĉa「幸福な」→ malfeliĉa「不幸な」、ordo「秩序」→ malordo「無秩序」、ĝentila「礼儀正しい」→ malĝentila「無礼な」にあたります。ただし、日本語の「不」「無」「非」「未」は、ふつう漢語につき、「大きい」「よい」のような和語の形容詞にはつけられません。Mal- は、形容詞でも動詞でも副詞でも、語根に自由につけられる点が違います。

日本語の「ない」は ne、反対は mal-。 日本語の「よくない」「大きくない」は打ち消しなので、ne に当たります。「悪い」「小さい」のような反対の語は mal- で作ります。

日本語エスペラント意味
よくないne bona「よい」を打ち消すだけで、悪いとは限りません
悪いmalbona尺度の反対の端
悪くないne malbona悪いわけではない
大きくないne granda小さいとは限りません
小さいmalgranda尺度の反対の端
簡単ではないne facila難しいとは限りません
難しいmalfacila尺度の反対の端

よくある間違いは、「悪い」を nebona に、「小さい」を negranda に、「難しい」を nefacila にしてしまうことです。Nebona は「よくない」、negranda は「大きくない」の意味にずれます。

日本語で対になる語でも、エスペラントでは mal- を使わないことがあります。 日本語の対を見て、何にでも mal- をつけないでください。

日本語の対エスペラント作り方
閉める/開けるfermi / malfermimal-
上がる/下りるsupreniri / malsuprenirimal-
来る/行くveni / iri別の語根
買う/売るaĉeti / vendi別の語根
入る/出るeniri / eliriiri に前置詞 en(中へ)と el(外へ)をつける
男/女viro / virino接尾辞 -in-

「高い」と「安い」は2通りあります。 日本語の「高い」は、背の高さにも値段にも使いますが、エスペラントの alta は高さだけです。値段が高いは multekosta、安いは malmultekosta で、「低い」の malalta とは別の語です。ReVo は、「高価な」の意味の kara を、古風な用法と注記しています。

「若い」と「古い」は、日本語と同じ区別です。 日本語でも、人は「若い/年を取った」、ものは「新しい/古い」と言い分けます。エスペラントも、juna – maljuna は人、nova – malnova はものに使います。

発音:l と r を言い分ける。 日本語のラ行は、l と r を区別しませんが、エスペラントは区別します。malrapida「遅い」や malriĉa「貧しい」では、mal- の l と、次の r を別の音で言います。また、カタカナの「マル」は2拍ですが、mal は1音節です。l のあとに母音を足さず、舌先を歯茎につけたまま切りましょう。mallonga、malligi、mallumo、mallarĝa のように l が2つ並ぶ語は、PMEG によると、2つの l を両方とも発音します。間に休止を入れる必要はありません。

文の中の反対語

エスペラント日本語
La kafo estas tro malvarma.コーヒーが冷たすぎます。
Tio ne estas malbona ideo.それは悪い考えではありません。
Mia avo estas maljuna, sed li ne estas malsaĝa.祖父は年を取っていますが、愚かではありません。

まずよく使う単語を覚え、そのあとで反対語を足していきましょう。

よくある質問

エスペラント語で反対の意味の語はどう作る?

語の前に mal- を置きます。granda「大きい」→ malgranda「小さい」。語尾はそのままなので、形容詞、動詞、副詞、名詞のどれにも使えます。

mal- と ne の違いは?

Ne は「〜ない」、mal- は「反対」です。Neutila は「役に立たない」、malutila は「有害な」です。

エスペラント語で「悪い」は nebona?

いいえ、「悪い」は malbona です。Nebona は「よくない」の意味で、悪いとは限りません。

どんな語にも mal- をつけられる?

いいえ、直接の反対がある場合だけです。tago – nokto「昼-夜」のように、別の語根で表す反対語も多くあります。

エスペラント語で「高い」「安い」は?

背や位置が高いのは alta、低いのは malalta です。値段が高いのは multekosta、安いのは malmultekosta です。

mal- のつくエスペラント語はいくつある?

私たちが調べた ReVo のデータでは、784語が mal- で作られています(2026年10月8日に集計)。

「男」の反対の「女」は malviro?

いいえ。女性は -in- で表します。viro「男」→ virino「女」です。

出典

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