フレーズ
エスペラント語の家族・親戚の言い方|母 patrino・父 patro
語根に、「女性」を表す接尾辞1つと少数の接頭辞を組み合わせるだけで、家系図のだれにでも名前がつけられます。
エスペラント語で「家族」は familio、「母」は patrino、「父」は patro、「両親」は gepatroj です。親族の語の多くは、同じ仕組みで作られます。語根が男性を表し(frato「兄弟」)、接尾辞 -in- でそれを女性にし(fratino「姉妹」)、接頭辞 ge- で男女をまとめて表します(gefratoj「きょうだい」)。カタカナの読み方は近似で、太字と「ー」が、強く読む音節です。
家族の語の作り方
| 語の部品 | 意味 | 例 | 日本語 |
|---|---|---|---|
| 語根+-o | 男性の親族 | frato | 兄弟 |
| -in- | 女性 | fratino | 姉妹 |
| ge- | 男女をまとめて | gefratoj | きょうだい |
| bo- | 結婚によってできた関係 | bofrato | 義兄・義弟 |
| vic-、duon- | 継〜、異父(異母)〜 | vicfrato、duonfrato | 継兄弟、異父(異母)兄弟 |
| pra- | 1世代さかのぼる | praavo | 曽祖父 |
| -ĉj-、-nj- | 愛称(男性/女性) | fraĉjo、franjo | 兄弟(愛称)、姉妹(愛称) |
これらは普通の接頭辞と接尾辞です。一般的な規則は語形成をご覧ください。
世代ごとの親族
祖父母・両親・おじ・おば
| 日本語 | エスペラント | カタカナ |
|---|---|---|
| 祖父 | avo | アーヴォ |
| 祖母 | avino | アヴィーノ |
| 祖父母 | geavoj | ゲアーヴォイ |
| 父 | patro | パートロ |
| 母 | patrino | パトリーノ |
| 両親 | gepatroj | ゲパートロイ |
| おじ(伯父・叔父) | onklo | オーンクロ |
| おば(伯母・叔母) | onklino | オンクリーノ |
| おじとおば | geonkloj | ゲオーンクロイ |
ReVo は、onklo を、親の兄弟、または親の義兄弟(bofrato)と定義しています。
自分と同じ世代
| 日本語 | エスペラント | カタカナ |
|---|---|---|
| 兄弟 | frato | フラート |
| 姉妹 | fratino | フラティーノ |
| きょうだい(兄弟姉妹) | gefratoj | ゲフラートイ |
| 男のいとこ | kuzo | クーゾ |
| 女のいとこ | kuzino | クズィーノ |
| いとこ(男女) | gekuzoj | ゲクーゾイ |
| 夫 | edzo | エードゾ |
| 妻 | edzino | エドズィーノ |
| 夫婦 | geedzoj | ゲエードゾイ |
エスペラントには、年上のきょうだいと年下のきょうだいを区別する語がありません。PMEG は、必要なら形容詞を加えるよう述べています。pli aĝa fratino「姉」(直訳:「より年上の姉妹」)、malpli aĝa frato「弟」(直訳:「より年下の兄弟」)。
子ども・孫・甥・姪
| 日本語 | エスペラント | カタカナ |
|---|---|---|
| 息子 | filo | フィーロ |
| 娘 | filino | フィリーノ |
| 息子と娘(子どもたち) | gefiloj | ゲフィーロイ |
| 子ども | infano | インファーノ |
| 双子 | ĝemelo | ジェメーロ |
| 甥 | nevo | ネーヴォ |
| 姪 | nevino | ネヴィーノ |
| 甥と姪 | genevoj | ゲネーヴォイ |
| 孫息子 | nepo | ネーポ |
| 孫娘 | nepino | ネピーノ |
| 孫 | genepoj | ゲネーポイ |
Infano は男女どちらにも使え、ReVo には2つの意味が載っています。ひとつは12歳くらいまでの子ども、もうひとつは、年齢を問わず、だれかの子どもです。Nevo は兄弟姉妹の息子、つまり甥で、nepo「孫息子」と1文字しか違いません。
家族を表すそのほかの語
| 日本語 | エスペラント | カタカナ |
|---|---|---|
| 親戚 | parenco | パレーンツォ |
| 家族の一員 | familiano | ファミリアーノ |
| 孤児 | orfo | オールフォ |
| 婚約者(男性/女性) | fianĉo / fianĉino | フィアーンチョ / フィアンチーノ |
| 妻を亡くした男性/夫を亡くした女性 | vidvo / vidvino | ヴィードヴォ / ヴィドヴィーノ |
「結婚する」は、edziĝi(ReVo によると「夫になる」、または「配偶者になる」)、edziniĝi(「妻になる」)、geedziĝi(「夫婦になる」)です。
結婚による親族:接頭辞 bo-
Bo- は、結婚によってできた親族を表します。おもに3つの語根とその -in- の形に現れます。bopatro、bofilo、bofrato。
| 日本語 | エスペラント | カタカナ |
|---|---|---|
| 義父(配偶者の父) | bopatro | ボパートロ |
| 義母(配偶者の母) | bopatrino | ボパトリーノ |
| 義理の両親(配偶者の両親) | bogepatroj | ボゲパートロイ |
| 義理の息子(娘の夫) | bofilo | ボフィーロ |
| 義理の娘(息子の妻) | bofilino | ボフィリーノ |
| 義兄・義弟 | bofrato | ボフラート |
| 義姉・義妹 | bofratino | ボフラティーノ |
PMEG によると、bofrato は、配偶者の兄弟、きょうだいの夫、配偶者の姉妹の夫を指します。そのほかの姻族(おじ、いとこ、甥など)には、ふつう bo- をつけずに、そのままの語を使います。
継親族と異父母きょうだい:vic- と duon-
PMEG は、親の再婚でできた親族には vic- を、片方の親だけを共有する血縁の親族(異父・異母きょうだいなど)にだけ duon- を使うよう勧めています。
| 日本語 | エスペラント | カタカナ |
|---|---|---|
| 継父 | vicpatro | ヴィツパートロ |
| 継母 | vicpatrino | ヴィツパトリーノ |
| 継子(息子) | vicfilo | ヴィツフィーロ |
| 継兄弟 | vicfrato | ヴィツフラート |
| 異父(異母)兄弟 | duonfrato | ドゥオンフラート |
| 異父(異母)姉妹 | duonfratino | ドゥオンフラティーノ |
曽祖父母と先祖:pra-
Pra- は、親族を1世代分だけ遠くします。過去にさかのぼる場合にも、子孫の側へ進む場合にも使います。世代が1つ増えるたびに、もう一度繰り返します。
| 日本語 | エスペラント | カタカナ |
|---|---|---|
| 曽祖父 | praavo | プラアーヴォ |
| 曽祖母 | praavino | プラアヴィーノ |
| 高祖父(曽祖父の父) | prapraavo | プラプラアーヴォ |
| 大叔父・大伯父(祖父母の兄弟) | praonklo | プラオーンクロ |
| 曽孫 | pranepo | プラネーポ |
| 先祖 | prapatroj | プラパートロイ |
愛称:-ĉj- と -nj-
接尾辞 -ĉj- は男性の愛称を、-nj- は女性の愛称を作ります。語根の最初の数文字だけを残して、残りを切り落とします。paĉjo は patro から、panjo は patrino から、onjo は onklino から作られます。
| 日本語 | エスペラント | カタカナ |
|---|---|---|
| パパ、お父ちゃん | paĉjo | パーチヨ |
| ママ、お母ちゃん | panjo | パーンヨ |
| おじいちゃん | avoĉjo | アヴォーチヨ |
| おばあちゃん | avinjo | アヴィーンヨ |
| おじちゃん | oĉjo | オーチヨ |
| おばちゃん | onjo | オーンヨ |
| 兄弟(愛称) | fraĉjo | フラーチヨ |
| 姉妹(愛称) | franjo | フラーンヨ |
同じ接尾辞で、名前の愛称も作れます。Johano → Joĉjo、Mario → Manjo。日本語の「〜ちゃん」にあたる親しみのこもった呼び方ですが、日本語の「ちゃん」と違って、男性は -ĉj-、女性は -nj- と使い分けます。
子孫を表す接尾辞 -id-
接尾辞 -id- は子や子孫を表します。hundo「犬」→ hundido「子犬」。人については、PMEG によると、年齢を問わない子や子孫を表し、おもに称号や歴史上の名前に使います。reĝido「王の子(王子・王女)」。ふつうの家族には、filo、filino、infano を使います。名詞 idaro は、ひとりの人のすべての子孫を表します。
男性の語根、女性形、性別のない語
PMEG は、avo, edzo, fianĉo, filo, frato, kuzo, nepo, nevo, onklo, patro, vidvo を男性の語根として挙げているので、女性を表すには -in- が必要です。infano, parenco, familiano, orfo は、性別を問わない語です。伝統的なエスペラントには、親・きょうだい・配偶者を、その人の性別を言わずに表す方法がありません。PMEG は3つの解決策を挙げていますが、どれも公式の言語には含まれていません。
- 単数の ge- の語:gepatro、gefrato、geedzo。PMEG(2024年)は、この使い方が過去20〜30年で増えたと述べています。ReVo は、単数の gepatro を「まれ」とし、すべての話者が受け入れているわけではないと注記しています。
- 新しい語根:「親」を表す parento や、「配偶者」を表す spozo など。ReVo は、どちらもまれな語としています。
- patro や edzo に、性別を問わない意味を持たせる:PMEG は、深刻な誤解を招きかねないと警告しています。
日本語の続柄と比べる
日本語とエスペラントでは、続柄の区別の仕方が違います。日本語のほうが細かく区別する部分も、まったく区別しない部分もあります。
| 日本語 | エスペラント | 違い |
|---|---|---|
| 兄・姉 | pli aĝa frato、pli aĝa fratino | 年上か年下かは語に含まれず、形容詞で補う |
| 弟・妹 | malpli aĝa frato、malpli aĝa fratino | 同上(pli juna も使える) |
| 伯父・叔父 | onklo | 親の兄でも弟でも同じ語 |
| 伯母・叔母 | onklino | 同上 |
| いとこ | kuzo、kuzino | 日本語は男女同形、エスペラントは男女で別の語 |
| 義父・義母 | bopatro、bopatrino | 配偶者の親。継父・継母は vicpatro、vicpatrino |
| 義兄・義弟 | bofrato | 年齢の上下を区別しない |
| 異母兄弟・異父兄弟 | duonfrato | どちらの親が同じかは語に含まれない |
| 曽祖父・高祖父 | praavo、prapraavo | 世代ごとに pra- を重ねる |
| ご両親(相手の親) | viaj gepatroj | 自分の親も相手の親も同じ語で、敬称の形はない |
年上か年下か。 日本語は「兄・姉・弟・妹」と、語そのもので言い分けます。エスペラントの frato と fratino にはこの区別がないので、必要なときは形容詞をつけます。「兄が1人と妹が1人います」は、Mi havas unu pli aĝan fraton kaj unu malpli aĝan fratinon. です。「一人っ子です」は、Mi ne havas gefratojn. と言えます。
自分の家族と相手の家族。 日本語は、自分の父を「父」、相手の父を「お父さん」と言い分けます。エスペラントにはこの区別がなく、mia patro「私の父」も via patro「あなたのお父さん」も、同じ patro です。
義理と継。 日本語の「義父」「義母」は、配偶者の親だけでなく、親の再婚相手(継父・継母)を指すこともあります。エスペラントは、配偶者の親を bopatro、bopatrino、親の再婚相手を vicpatro、vicpatrino と、はっきり使い分けます。日本語の「義」は bo- に、「継」は vic- にあたります。
世代をさかのぼる。 日本語は「曽祖父」「高祖父」のように世代ごとに別の漢字を使いますが、エスペラントは pra- を重ねるだけです。pranepo は「曽孫」です。
パパ・ママ。 日本語の「パパ」「ママ」にあたるのは、paĉjo と panjo です。papo は「教皇」、mamo は「乳房」を表す語なので、日本語の感覚で papo、mamo と呼ばないよう注意してください。
英語の parent との混同。 英語の parent(親)に形が似た parenco は、「親」ではなく「親戚」です。「親」は patro、patrino、gepatroj と言います。
家族について尋ねる
| エスペラント | 日本語 |
|---|---|
| Ĉu vi havas gefratojn? | きょうだいはいますか? |
| Kiom da gefratoj vi havas? | きょうだいは何人いますか? |
| Ĉu vi havas infanojn? | お子さんはいますか? |
| Kiom da infanoj vi havas? | お子さんは何人いますか? |
| Kiom da jaroj havas via filino? | 娘さんは何歳ですか? |
| Ĉu viaj gepatroj loĝas proksime? | ご両親は近くに住んでいますか? |
よくある答え方です。
| エスペラント | 日本語 |
|---|---|
| Mi havas fraton kaj du fratinojn. | 兄弟が1人と、姉妹が2人います。 |
| Mi ne havas gefratojn. | きょうだいはいません。 |
| Mi havas du infanojn: filon kaj filinon. | 子どもが2人います。息子と娘です。 |
PMEG によると、相手にきょうだいがいるか、兄弟だけか、姉妹だけか分からないときも、gefratoj が使えます。語尾に注意してください。havas gefratojn には、複数の -j と対格の -nがつきます。日本語では「きょうだいがいる」と「が」を使いますが、エスペラントでは havi「持つ」の目的語なので -n がつきます。ほかの疑問詞は、疑問文と否定のページにあります。
家族の短い紹介
| エスペラント | 日本語 |
|---|---|
| Mi nomiĝas Anna, kaj mi havas grandan familion. | 私の名前はアンナです。大家族です。 |
| Mia patrino, Maria, ŝatas legi librojn. | 母のマリアは、本を読むのが好きです。 |
| Mi havas unu fraton kaj du fratinojn. | 兄弟が1人と、姉妹が2人います。 |
| Mia frato Paŭlo havas ok jarojn. | 弟のパウロは8歳です。 |
| Miaj geavoj loĝas apud la maro. | 祖父母は海の近くに住んでいます。 |
| Ni vizitas ilin ĉiun someron. | 私たちは毎年夏に、祖父母を訪ねます。 |
| Mi tre amas mian familion. | 家族が大好きです。 |
frato だけでは兄か弟か分からないので、日本語に訳すときは、どちらかを選ぶ必要があります。ここでは8歳なので「弟」としました。家庭の言語がエスペラントという家族もあります。エスペラントの母語話者をご覧ください。
よくある質問
エスペラント語で「母」はどう言う?
Patrino です。patro「父」に、女性を表す -in- をつけた形です。子どもはよく panjo(ママ)と呼び、「パパ」は paĉjo です。
エスペラント語で「家族」と「親戚」はどう言う?
家族は familio、家族の一員は familiano、親戚は parenco です。
エスペラント語で「両親」はどう言う?
Gepatroj です。語根 patro に、男女をまとめる ge- がついた形です。片方の親は、patro(父)か patrino(母)です。
エスペラント語で「義母」と「義兄・義弟」はどう言う?
Bopatrino と bofrato です。「義理の両親」は bogepatroj です。
エスペラント語で「兄」と「弟」は区別できる?
語そのものには区別がありません。必要なときは形容詞を加えて、兄は pli aĝa frato、弟は malpli aĝa frato と言います。
「親」や「きょうだい」を、性別を言わずに表す語はある?
伝統的な言語にはありません。単数の gepatro、gefrato を使う人もいれば、parento のような新しい語根を使う人もいます。PMEG は、どれも公式ではないとしています。
出典
- PMEG: Parencoj kaj familianoj
- PMEG: Seksa signifo de O-vortoj
- PMEG: IN、GE、BO、PRA
- PMEG: ID、ĈJ、NJ
- PMEG: Radikoj uzataj prefiksece (DUON, VIC)
- ReVo: patro, patrino, gepatroj、frato、filo、avo
- ReVo: onklo、kuzo、nevo、nepo
- ReVo: edzo, edziĝi, geedzoj、fianĉo、vidvo
- ReVo: infano、familio、parenco、ĝemelo、orfo、-id-
- ReVo: papo、mamo
- 続柄 – Wikipedia(日本語)、義親 – Wikipedia(日本語)(日本語の「義父・義母」について)
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