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エスペラント語の間違えやすい単語|カタカナ語と意味が違う語

カタカナ語に似ているのに意味が違うエスペラント語44語を、伝えたい意味を表す正しい語とセットで紹介します。

更新日: 約10分で読めます

エスペラント語の「偽りの友」(フォールスフレンド)とは、日本語のカタカナ語に似ているのに、意味が違う語のことです。 いちばん有名な例は konsento で、「コンセント」ではなく「同意」を表します。壁のコンセントは ŝtopilingo です。下の表に44語を種類別にまとめ、エスペラント語の意味は参照辞典の Reta Vortaro(ReVo)で確認しました。「似ている日本語」は思い浮かびやすいカタカナ語、「実際の意味」はエスペラント語での意味、「代わりに言う語」はそのカタカナ語の意味を伝えるときの語です。

日本語の側にも落とし穴があります。konsento(コンセント)、biciklo(バイク)、talento(タレント)、ŝorto(ショーツ)に対応するカタカナ語は、日本で独自の意味になった語です(和製英語)。そのため、英語の意味ではなく、日本語で使うときの意味を基準に表を作っています。

食べ物と食器の語

エスペラント似ている日本語実際の意味代わりに言う語
pastoパスタ練り粉、ペースト状のものpastaĵo「パスタ」、nudeloj「麺類」
tostoトースト乾杯の音頭(祝宴で、誰かの栄誉や成功のために飲もうと提案すること)rostpano「トースト」
kokoコックニワトリkuiristo「コック、料理人」
kupoカップ吸い玉(皮膚に当てて血を集める小さなガラスの器)、動物の吸盤taso「カップ、茶わん」

ReVo は pasto の日本語訳に「ペースト」と「ねり粉」を挙げています。歯みがきは dentopasto、トマトペーストは tomatpasto です。toasto という形もありますが、ReVo の注によると、ほとんど使われず、rostpano が主な形です。Koko は ReVo で家禽のニワトリ、kupo は「吸い玉」で、日常のカップは taso です。食べ物の語は食べ物と飲み物のページにあります。

服の語

エスペラント似ている日本語実際の意味代わりに言う語
vestoベスト服、衣服(1着の服も表す)veŝto「ベスト、チョッキ」
bestoベスト(best)動物plej bona「ベスト、いちばん良い」
ŝortoショーツ(日本語では女性用の下着をさすことが多い)半ズボン、ショートパンツ(外に着るもの)kalsono「下着のパンツ」

「ベスト」と書くと、vesto、veŝto、besto の3語が同じ形になります。vesto は ReVo で「体をおおうもののすべて」、袖のない胴着は ŝ の入った veŝto です。服の語は服・衣類のページで一覧にしています。

場所・住まい・乗り物の語

エスペラント似ている日本語実際の意味代わりに言う語
kortoコート中庭、庭mantelo「コート(衣類)」、tenisejo「テニスコート」、tribunalo「法廷」
kampoキャンプ野原、畑、フィールドkampadejo「キャンプ場」、tendaro「野営地」
fabrikoファブリック工場ŝtofo「布地、ファブリック」
magazenoマガジン倉庫、大型の百貨店magazino「雑誌」
konsentoコンセント同意、承諾ŝtopilingo「コンセント」
bicikloバイク自転車motociklo「オートバイ(バイク)」
vagonoワゴン(ワゴン車、配膳用や販売用のカート)鉄道の車両(客車、貨車)servoĉareto「ワゴン(配膳用のカート)」
aŭtoオート(オートロックなどの「自動」)自動車aŭtomata「オートの、自動の」

ReVo は korto を、家のそばの、建物や塀に囲まれた屋根のない空間と定義し、日本語訳は「庭」です。日本語の「バイク」はふつうオートバイをさします(ロードバイクなど、自転車の名前にも使います)。konsenti は「同意する」で、Mi konsentas. は「賛成です。」の意味です。町の乗り物の語は街と交通のページにあります。

人・学校・仕事の語

エスペラント似ている日本語実際の意味代わりに言う語
mamoママ乳房panjo「ママ」
papoパパローマ教皇paĉjo「パパ」
talentoタレント(テレビなどに出る人)才能famulo「有名人」
gimnazioジム(フィットネスジム)中等学校gimnastikejo「体育館、ジム」
oficoオフィス職、職務、役目oficejo「オフィス」

ReVo は panjo と paĉjo を、母と父を親しみをこめて呼ぶ語として載せ、日本語訳は「ママ」「お父さん」です。Papo は ReVo で、ローマ・カトリック教会の首長のことです。家族の語は家族・親戚のページにあります。Gimnazio は、ReVo の日本語訳が「ギムナジウム」で、中等学校をさす点は同じです。学校の語は学校の言葉のページをご覧ください。

ことば・時間・お金・できごとの語

エスペラント似ている日本語実際の意味代わりに言う語
signoサイン(有名人のサイン、署名)しるし、記号、標識subskribo「署名」、aŭtografo「有名人のサイン」
kolonoコラム(新聞や雑誌の連載記事)柱、円柱kolumno「コラム(欄)」
rekordoレコード(音楽のレコード盤)記録(スポーツなどの最高記録)vinildisko「レコード盤」
tempoテンポ(音楽や仕事の速さ)時間(動詞の時制もさす)rapideco「速さ」、ritmo「リズム」
monoモノ(物)お金aĵo「物、モノ」
hazardoハザード(ハザードマップ)偶然、予測できない出来事danĝero「危険」、risko「リスク」
sortoソート(並べ替え)運命、運ordigi「ソートする」、speco「種類」
ĉekoチェック(確認、チェック柄)小切手kontroli「チェックする」、kvadratita「チェック柄の」

ReVo の定義では、signo は、ある考えを思い浮かばせる、目に見える線・図・物・身ぶりです。Kolumno には、ReVo で「新聞の、一人の筆者や一つのテーマのための欄」の意味があります。Tempo に音楽の意味は載っていません。Mono は、日本語の「モノ(物)」と発音がそっくりなので、特に混ざりやすい語です。Hazardo は、ReVo で、私たちの努力や意志と関係なく起こる、予測できない出来事です。データの並べ替えの ordigi は、ReVo が「データ構造を決められた順序に並べる」ことを例にしています。

動詞

エスペラント似ている日本語実際の意味代わりに言う語
atendiアテンド(付き添って世話をすること)待つ、予期するakompani「同行する、アテンドする」、ĉeesti「出席する」
restiレスト(レストルーム、レストエリア)とどまる、残るripozi「休む」
demandiデマンド(要求)尋ねる、質問するpostuli「要求する」
kontroliコントロール点検する、確認するregi「支配する、コントロールする」、stiri「操縦する」
ĉasiチェイス(カーチェイス)狩りをするpostkuri「追いかける」
kontestiコンテスト異議を唱える、争うkonkurso「コンテスト」

名詞の resto「残り」は意味が合っています。まぎらわしいのは動詞だけです。Atendi は「〜を」にあたる目的語を直接とります。Mi atendas la buson.「バスを待っています。」(対格)。ReVo は kontesti を「議論して、主張や要求を受け入れない」ことと定義し、malkonsenti などを勧めています。「コンテストに出る」は partopreni konkurson です。

形容詞と副詞

エスペラント似ている日本語実際の意味代わりに言う語
larĝaラージ(ラージサイズ)幅が広いgranda「大きい」
konkretaコンクリート具体的なbetono「コンクリート」
jamジャムすでに、もうkonfitaĵo「ジャム」
ĵusジャスト(ジャストサイズ、ジャスト3時)たった今、さっきĝuste「ちょうど、ぴったり」

Larĝa は「幅が広い」で、「大きい」は granda です。Jam の j は英語の y の音なので「ヤム」と読み、ジャムとは音も違います。Ĵus は、少し前に起きたことに使います。Mi ĵus manĝis.「さっき食べました。」「ちょうど」「ぴったり」と言いたいときは ĝuste です。

一部だけ重なる語

次の語は日本語のカタカナ語と意味の一部が合っていて、残りの部分がずれています。

エスペラント似ている日本語実際の意味代わりに言う語
glasoグラス、ガラス飲み物用のグラス(日本語の「グラス」と同じ)vitro「ガラス(素材)」、okulvitroj「めがね」
manieroマナーやり方、方法、様式。人づきあいでの外面的な態度の意味もあるetiketo「エチケット、礼儀作法」、ĝentileco「礼儀正しさ」
karakteroキャラクター性格、人柄rolulo「登場人物、キャラクター」
frazoフレーズ文(完結した意味を表す語の集まり)。音楽の楽句にも使うvortgrupo「語群、フレーズ」
tekstoテキスト文章、本文(日本語の「テキスト」と同じ)lernolibro「教科書、テキスト」
kazoケース場合、事例、文法の格skatolo、ujo「入れ物としてのケース」

表の補足です。

  • Glaso: ReVo は glaso を、冷たい飲み物に使う、ふつうガラス製の入れ物と定義し、日本語訳は「コップ」「グラス」です。熱い飲み物のカップは taso です。
  • Karaktero: ReVo の日本語訳も「キャラクター」ですが、定義は人の心の性質の集まりです。物語の登場人物は rolulo(ReVo の日本語訳は「キャラクター」)と言います。
  • Teksto: 文章や本文の意味は日本語の「テキスト」と同じです。教科書の「テキスト」は lernolibro「学習者のための本」と言います。
  • Frazo: 日本語の「フレーズ」と、音楽の楽句の意味は重なります。語の小さなまとまりという意味のフレーズは vortgrupo で、frazo は文です。
  • Kazo: ReVo では、文法の格、「場合」、いくつかの選択肢のうちの一つなどの意味です。入れ物の「ペンケース」「スーツケース」とは関係がありません。

似ていて安全な語

すべてが落とし穴ではありません。次の語は、ReVo の定義が日本語のカタカナ語の意味とほぼ一致します:testo「テスト」、konkurso「コンクール、コンテスト」、tendo「テント」、teniso「テニス」、nudelo「ヌードル」、pano「パン」、tablo「テーブル」、botelo「ボトル」、bebo「ベビー」、gimnazio「ギムナジウム」(ドイツ語圏の中等学校)。Pozo「ポーズ(姿勢)」と paŭzo「ポーズ(休止)」は、日本語の「ポーズ」の二つの意味にそれぞれ対応します。

発音で混同しやすい組み合わせ

日本語にない区別が、意味のちがう語を分けていることがあります。

  • b と v: besto「動物」と vesto「服」。v は上の歯を下くちびるに当てて出す音です。
  • l と r: kolo「首」と koro「心臓、心」、lito「ベッド」と rito「儀式」。
  • j: jam の j はヤ行の音です。

ĉ、ŝ、ĝ、ĵ などの音は、アルファベットと発音のページで解説しています。

例文で見る偽りの友

エスペラント日本語
Mi iras al la oficejo per biciklo.私は自転車でオフィスに行きます。
Metu la ŝtopilon en la ŝtopilingon.プラグをコンセントに差してください。
Ŝi aĉetis kvadratitan ĉemizon.彼女はチェック柄のシャツを買いました。
Mi ĵus manĝis rostpanon.私はさっきトーストを食べました。
Mi jam manĝis.私はもう食べました。
La fabriko produktas ŝtofon.その工場は布地を作っています。
Ŝi demandis, kie estas la stacidomo.彼女は駅がどこにあるか尋ねました。
Li restos hejme hodiaŭ.彼は今日、家にいます。
Mia panjo estas kuiristino.私のママは料理人です。
Ŝi havas grandan talenton.彼女には大きな才能があります。

なぜ似ているのに意味が違うのか?

エスペラント語は語根の多くをラテン語とロマンス諸語から、ほかにドイツ語などから取っていて、語根はたいてい元の言語での意味を保っています。日本語のカタカナ語は、おもに英語から入りましたが、パン(ポルトガル語)やガラス(オランダ語)のように別の言語から入った語もあり、日本に入ってから意味が変わった語もあります。語源の分析では、語源データのある頻出語根843語のうち、ラテン語が45%、フランス語が42%の語根の源として挙がっています。

Wiktionary は、demandi をフランス語の demander「尋ねる」に、ĉasi を chasser「狩る」に、gimnazio をドイツ語の Gymnasium にさかのぼると記しています。ドイツ語に由来する「ギムナジウム」を知っていれば、gimnazio が中等学校をさす理由が見えてきます。

偽りの友を避けるには

  • カタカナ語に似た語を見つけたら、辞書で意味、語の構造、例文を確かめます。
  • まずよく使う100語で日常語を覚え、そのあとで似ている語をこのページで確認します。
  • 接尾辞でカタカナ語の意味を作ります。ofico に -ej-「場所」をつけると oficejo「オフィス」、pasto に -aĵ- をつけると pastaĵo「パスタ」、tendo「テント」に -ar-「集まり」をつけると tendaro「キャンプ」になります(接尾辞)。
  • 自分の間違いはよくある間違いと見比べます。

よくある質問

エスペラント語の偽りの友(フォールスフレンド)とは?

自分の言語の語に似ているのに、意味が違うエスペラント語の語です。日本語話者の場合は、konsento「同意」(コンセントではない)、vesto「服」(ベストではない)、biciklo「自転車」(バイクではない)などがあります。

エスペラント語で「コンセント」は何と言う?

Ŝtopilingo です。ReVo は、ケーブルや機器、壁に取りつけた、プラグの差し込み口と定義しています。Konsento は「同意」の意味で、コンセントではありません。

エスペラント語の「ベスト」は vesto?

いいえ。vesto は服や衣服で、袖のない胴着の「ベスト」は veŝto です。「最良の」は plej bona、動物は besto と言います。

エスペラント語で「ママ」「パパ」は何と言う?

Panjo「ママ」と paĉjo「パパ」です。Mamo は乳房、papo はローマ教皇の意味なので、使い分けに気をつけてください。

エスペラント語で「バイク」は何と言う?

オートバイは motociklo です。Biciklo は自転車をさします。

エスペラント語の単語が思った意味か確かめるには?

使う前に辞書で調べ、日本語訳だけでなく定義も読みます。ReVo はエスペラント語で定義を書き、日本語話者が誤解しやすいときは注を添えています。

出典

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